2009年01月14日

【Order2】哀愁のゆでガエル(3)

企画書についてもそうだった。

如月はパワーポイントを使ってプレゼン用の資料を
自分でチャッチャと用意できる。

しかし、春子はそれが気に入らなかった。

この営業1課では、企画書の清書(!)を
立野春子がワープロ専用機を使ってつくるのが
暗黙の了解になっていた。

営業マンが手書きの原稿を書く。
そして、春子の机の上のトレイに入れておくのだ。
すると、春子が仕事の合間にそれを打つ。

悪筆の原稿に悩まされながら、それでも
「○○さんだからこういいたいのね」と
見当をつけて作成する。

読みがあたったときはいいが、
見当違いなことが打ち込まれていたりすると、
それを直してもらうのにまた手間がかかる。

「ちゃんとした字を書いてよね」
と嫌味のひとつも受けてから、再提出になるのだ。

そして、出来上がりは2,3日後となる。
営業マンはそれも見越して、

早めに企画書の原稿を書かなければならない。

パソコンを自分で扱うことができないようなおじさんたち、
もとい役付きの人たちにはありがたいことだが、
若手には実は迷惑なことだった。

しかし、企画書をきれいに打つのは
「ワープロ検定1級」の資格を持つ自分の役目、と
思っている春子の生きがいを奪ってはいけないと、
これでも周りは気を遣っていたのである。

如月はそれを聞かされたとき
「ウソだろ!」と言ってしまった。

ワープロ専用機っていつの時代のなんだ?
もうメーカーにだって部品もないぞ。
故障したら終わりじゃないか。

しかも、データのバックアップも取っていない状態だ。
(取りようがない)
若手たちはあきらめて、保存用は別に自分で
用意しているのだ。(内緒だが)

そんな状態には気づかず、
いや気づこうとしていない立野春子が
「営業1課は私がいないと、
 みんな何にもできないんだから」
と得意げに言っているのを聞くと、
如月はなんとも重苦しい、
切ない気持ちになってしまうのだった。

そして、
「営業マンは商談をまとめるのが仕事。
 いくらパソコンが使えたって
 売上実績が上がらなければ意味ないわよね。
 仕事のできない人に限って技巧に走るのよ。」
と揶揄されると、
(時代の流れについていけてないだけじゃないか)
と、ついムッとしてしまうのであった。

ちなみに、如月の営業成績は、
営業部でトップとはいわないが
そこそこの実績を上げている。

posted by オフィスコロミー at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | Order2 哀愁のゆでガエル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。

自営業してます。

営業の合間に
ちょこっとだけ、見させてもらいましたぁ〜
また、今度ゆっくり拝見させていただきたいです!
自分にムチ打ってもう3件寄っていくかな・・・

それでは失礼します。
Posted by KEEPBLUE at 2009年01月17日 19:02
KEEPBLUEさん いらっしゃいませ。

お忙しいところを
おいでくださって
ありがとうございます。

ムチ打ってもう3件ですか。
がんばられていますね。

そのパワーの源に
コロミーレンジャーが
少しでもお役に立てると
いいのですが。

また遊びにいらしてくださいね。
Posted by ころの局 at 2009年01月17日 22:56
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